Routa of Fortune〜オープニングストーリー〜

物語の舞台は、精霊の守護する世界フィリスラーン。

フィリスラーンには樣々な種族が共存しているが、時と共に人間が勢力を伸ばし、各大陸に国家を打ち立てるに至った。

そんな国家のひとつ、ウェルティア王国では「冒険者資格」という、特異な資格を与える制度があった。

冒険者は、フィリスラーンを駆け巡る探求者であり、その自由人的な生活に憧れて、冒険者を目指すものは後を絶たなかったのであった。

フィリスラーン歴319年の今日も、ウェルティア王宮内の試験室では、いつもの同じように冒険者資格の認定試験と、認定手続きが行われていた。

試験室に居並ぶ机、その最前列の真ん中では、周囲よりふたまわりも若い冒険者が、せっせと必要書類に文字を書き連ねていた。

若き冒険者は、ついに最終試験である「試練の塔」への入り口をくぐる。そして試練の塔の最上階、若き冒険者は待ち構えていた試験官に合格を告げられる。

試験官は言葉を続けた。

「さて、私の役目もここまでだ。後は、君自身の手で道を切り開くことになる。まずはウェルティア城下にある、旅人の酒場へと足を運ぶことだ。あそこは世界中の冒険者が集まる場所。必ずや、良き巡り合わせに会うだろう」

言われるがままに、冒険者は旅人の酒場の入り口をくぐる。

そして、運命の輪は紡ぎだされた・・・